2011年6月20日から24日にかけて、米国マサチューセッツ州ボストン郊外ウェナム市のゴードンカレッジを会場に、ローザンヌ隔年リーダーシップ会議が行われました。
全世界からローザンヌ運動のリーダー200名弱が集まり、日本からは、日本ローザンヌ委員会(JLC)委員長 金本悟氏、JLC委員 マイケル・オー氏が出席しました。米国在住の山森鉄直氏も参加しました。その他にボランティアとして、JLC書記 立石充子氏が参加しました。
この会議中、第3回ローザンヌ世界宣教会議(CT2010)を振り返り、その成果を祝うと共に、今後のローザンヌ運動の方向性について、熱心な討議が行われました。
【参加者レポート】
金本 悟
今回のボストン・リーダー会議では、ローザンヌ運動が今何を大切にしようとしているのかをよく感じ取ることができました。
第一には、運動体であることを明確にしながらその運動体がおかしな方向に行かないための組織作りです。今回の会議の中で、ローザンヌ運動として、カルフォルニア州に籍を置く法人格を取得し責任役員会を立ち上げていました。
第二には、次世代リーダーの養成です。次世代リーダー養成のために、IDDクラスの方々に毎朝のデボーションや全体会の司会をゆだねていました。マイケル・オー師のデボショーンは、本当に胸を打つものでした。これからも良きリーダとして成長していくことでしょう。その他にもリーダーになる可能性を秘めた方々がおりました。
第三には、リーダーたちの情報交換です。それぞれがプロフェッショナルとして何を課題として主のために労しているのか。そして、そのためにお互いにサポートしながらネットワークを広げていました。
いつもながら感じることは、基本的には同じ課題意識を日本の教会も共有していながら組織作りが大きく異なっているのはなぜだろうと思います。
先日、日本宣教学会があり南山大学の女性信徒の方が講演をしてくださいました。カトリックの中で、逆ピラミッド型の教会組織を大胆にも提案していましたが、同時に忠実なカトリック教徒でカトリックのシステムには忠実であると告白していました。イエズス会にしてもローマ教皇に絶対忠実のスタンスを維持しながら、組織維持のためにも、組織破壊?と思えるほどに教会の革新のために労してます。そのような組織(修道会)を許容するカトリックのヒエラルキ-・システムも組織体ではありま
すが“運動体”なのかもしれません。
世界的な広がりを持つローザンヌ運動は、ドラッガーがいうところの非営利団体として今後は発達していくことでしょう。将来のかたちとしては、きっとワールドヴィジョン的な組織・運動体になるのではないかなと予測していますが、どのような発展を遂げていくことでしょうか。
そのような全体的な動きの中で、日本ローザンヌ委員会は、大きな意味ではローザンヌ運動全体の中に位置づけされながらも、アジア・ローザンヌという組織・運動体とも関わりを持ちながら、独自の組織体ないしは運動体を選択していくことになるのでしょう。それがどのような姿であるべきなのだろうかと祈る機会を与えられたのが今回、ボストンで行われたローザンヌ・リーダ会議に出席させていただいた成果です。
今回の会議はボストン郊外のウェナム市にあるゴードン・カレッジで行われました。A.J.Gordonの信仰的遺産を引き継いでいる大学ですが、今回の会議参加者の中で、大学チャペルを祈りの場として一番多く利用させていただいたのは私ではないかと思っています。そして、そのチャペルで日本のローザンヌ運動の発展と継続のために毎日祈らせていただきました。
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立石 充子
私はボランティアとして18日夕方に到着、準備に参加し、都合により22日夜のプログラムまでしか参加できませんでした。
ケープタウンに比べればずっと小規模で、2日間もいれば全員と顔見知りになるような感じでした。参加者は150名余り、スタッフとボランティアを入れて200名弱といった感じです。
ケープタウンで一緒に働いたボランティア若干名と再会しましたが、ボランティアとボランティア担当スタッフの半分以上はゴードンコンウェル神学校のスタッフ及び学生でした。ボランティアが不足していたので、自分の担当の仕事以外に、全員がつねに手薄なところを補い、ある意味ケープタウンの時よりも短期決戦型で重労働でした。中でも送迎担当者は不眠不休。もし将来日本で会議をすることになった時のことが思いやられました。でも、もし本当に日本で会議をすることになったら、ボストンのスタッフとボランティアをそのまま連れてきたい、と思うほど、すばらしいチームでした。
そういうわけで、私は集会にはあまり参加できませんでした。参加できたのは、以下だけでした。
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21日朝の全体セッション「ケープタウン決意表明」の内容紹介と用い方(特に新しいことはなし。やはりテキストとして用いることが奨励されました。世界的にもこの冊子が本格的に用いられるのはこれからのようです。
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22日朝の聖書研究(マイケル・オー師の説教、良かったです。テーブルグループで、日本のことを聞かれたので、少し話したら、突然、「これはみんなに聞かせなければ」ということになり、あれよあれよという間に、その日の夜の全体セッションで報告をすることに。)
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22日夜の全体セッションで、金本先生と一緒に、日本の震災後の状況を5分ほど報告しました。CRASH作成のビデオ(2分)を見せ、被災地教会が人々のニーズに応えようとしている取り組みと、それに対して教会に新しい人々が来ていることを話しました。
その他に特記すべきことは、
- CT2010のあらゆるリソースを入れたハードディスクドライブが無料で配布されました。私も1つもらいました。複製自由(50GBぐらい)、クレジットを入れれば使用も自由だそうです。
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International Deputy Director (IDD) が一部交替し、日本は David Ro 氏が IDD を務める北東アジア地域の一部となりました。
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